第五回 俺は、同じになりたくなかった…。
私立元町中学校。2年2組。
 有名私立高校受験合格率が県内トップを誇るこの中学校は、その殆どが、服装、素行ともにまじめな生徒ばかりだった。しかし、その中でここ、2年2組の1人の生徒だけが、学校中の生徒及び、教師から注目されていた。
 その生徒の名前は、元内ざくろ。
「それでは、出席を採る。」
 担任の教師は、生徒の名前を順番に呼びはじめた。青木、川上と名前が呼ばれさ行、た行と続く。そして、名前を呼ばれた生徒は、「はい。」と、自分の存在をアピールした。そして、出席確認が終わると朝の朝礼は終わる。教師が職員室へ戻る時、
「元内。今日の昼休み。ちょっと職員室に来い。」






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